ここ数年、腕時計市場で存在感を見せていたのは高価格帯のもので、「ロレックス」はその筆頭格だ。買い求めるために正規品販売店へ何回も通う様子を指した、「ロレックスマラソン」という造語も生まれている。その一方で、売れ行きをじわじわと伸ばし続けている手ごろな価格の“おじさん御用達ブランド”をご存じだろうか。あの「G-SHOCK」を生み出したカシオ計算機によるもので、直近の売上高は前年比2桁増を記録したという。
昨今のロレックスレプリカ腕時計市場ではロレックスが注目の的と言っていいだろう。ロレックスマラソンという言葉を聞いたことがある人は多いはずだ。そんな中、カシオ計算機の腕時計シリーズ「CASIO Collection」が若者の間で人気だ。同社は具体的な数字について非公表だが、近年は毎年、売上高が前年を超え、直近では前年比2桁増を記録したという。
モデル数は130以上あり、一番安いモデルで2200円(税込み。以下同)。高いモデルでも1万5000円弱と手ごろな価格帯だ。ネットの世界では「チープカシオ」あるいはそれを縮めた「チプカシ」という愛称で親しまれている。
CASIO Collectionの元をたどれば、1970年代から存在する。このロングセラーシリーズは、各時代で特に40代から50代の中年男性に強く支持されてきた。「これまでの日本経済発展を僅かながら担った」と評しても、そう言い過ぎではないだろう。
ただ、年齢をそれなりに重ねたビジネスパーソンが持つにしては少々“軽く”思え、デザインもどことなく、あか抜けしない。しかしシンプルで実用的な機能、そして信頼性の高さが評価されていた。https://www.gekiyasukopi.com/
そんな「おじさんの腕時計」を、今なぜ、若者も支持しているのか。実はこのCASIO Collection、肝心の腕時計そのものは変わっていない。